WSBK第5戦ミサノ大会にスポット参戦中の水野 涼(PETRONAS MIE Racing Honda Team)。
初日を無事、終えました。
FP1 #88 水野 涼 1’39.303 24番手
FP2 #88 水野 涼 1’37.513 25番手
水野 涼
「正に降って湧いた形で代役参戦の話が来ました。回りに相談したら賛否両論だったのですが、自分としては世界選手権を走るチャンスが目の前にあるのに走らないという選択はなく、参戦を即断しました。慌ただしく準備し、羽田からイタリアへ飛んでチームと合流。到着の翌日となる今日からはもうフリー走行という、ドタバタなスケジュールとなりました。昨日はサーキットを歩くことが出来たので、自分の中である程度コースに対するイメージは持てたのですが、実際に走ってみるとフラットで勾配がなく、MotoGPを開催するコースなので路面状況などは綺麗なのですが、加減速が激しくてさらには5速全開のコーナーがあったりと、歩いて見た印象とはまったく異なる走りが求められるコースでした。また、全日本で履いているタイヤと、WSBKで履くピレリの特性も大きく異なり、走りの組み立てもまったく違うので、そこも今日はまだ合わせられない状況です。簡単に言えばピレリは、深くコーナーに突っ込んで一気に減速し、小回りさせてバイクの向きを変えたら一気にアクセルを開けるという、少し前の大排気量車の走り方になります。対して全日本では、タイヤのグリップも剛性も高いタイヤが使えるのでコーナリングスピードを上げる方向で、そこはかなり意識して変えないとダメですね。そうしたこともあり、1本目はトップから105%以上離されてしまい、それはちょっとショックでした(苦笑)。でも2本目ではタイムを上げられましたし、最下位ではありますが、Team HRCの二人のライダーにコース上で合い、走行後に彼らと話をしたら『初めて走るのに走りのリズムもペースも悪くない』と言われました。自分ではそれがどれくらいのレベルなのかは分かりませんが、落ちこむような状況ではないのかなと、前向きに聞いています(笑)。チームスタッフと話しているのは、とにかく明日の第1レースが大事、ということです。第1レースはラップタイムが自分より少し速いライダーの後ろを走れるので、ラインや走りも勉強出来るでしょうし、それをどれくらいレースの中で吸収できるかで、このレースイークの中での自分の成長に繋がるだろう、ということ。さすがに世界選手権を走るライダーたちで、本当にみんな、うまいし速いです。自分に足りないものをたくさん見せてくれるので、可能な限りそれをこの3日間の中で吸収します。なにしろ走行ラインからしてぜんぜん違うので、カルチャーショックです(笑)。もがいて苦しんで、成長します。まずはチームメイトに追い付き、少しでも追い越すことができれば良いですね。現状ではなかなか厳しいポジションですが楽しんでいますので、応援よろしくお願いします!」
「ちなみにネジ回してる人が身長2mくらいあるイケメンのイタリア人でちょっと小ネタです(笑)」水野 涼